メキシコ旅もあとわずか。
グループツアーで10日間、ユカタン半島を巡った後、1人旅で10日間過ごしています。
美しい街、サン・ミゲル・デ・アジェンデを後にして、再びメキシコシティに戻ってきました。
ここでの目的はコロナのPCR検査を受けることです。
日本に入国する際に、36時間以内に受けた陰性証明書を提出する必要があるため、日本人宿のオーナーさんに予約してもらってテストを受けました。
無事に陰性証明をもらい、再びカンクンへ移動します。
カンクンの市街地エリアを散策し、最後に美しいビーチで泳ぎました。
この頃には、すっかり小麦色になった肌にサンオイルを塗って太陽の光を浴びていました。
人って変わるもの。
メキシコには興味なかったし、海も日焼けも苦手だったんです。
それが今では、現地でビキニを買ってカリブ海のビーチを楽しんでいるんだから不思議。
サンミゲルのホテルで休んでいる時、「エメラルドの海」のヴィジョンを見ました。
帰国後も海の近くに住んでいるような感じがして、日本の海といえば沖縄。
次は、沖縄に行こう。
さて、カンクンは世界有数のリゾート地なので、他の街と比べて物価が高いです。
日本よりも高いなと感じました。
宿泊した宿は「Hostel Selina Cancún」という、バックパッカー向けのホステルです。
ドミトリーではなく個室を利用しましたが、宿泊するだけなら十分です。
どうも私は若者が多いホステルが苦手なようで、共有スペースなどでリラックスすることができません。仲間と利用していればまた別なのかもしれませんが・・・
刺激を求める行動派な一方で、繊細で感じやすい部分もあります。
人が多いと落ち着かないのです。
慣れれば気にしなくなるのかなと思いましたが、どうやら、私の場合は1人の静かな空間が必要なようです。それを受け入れて、自分にとって心地の良い旅のスタイルでいいんですね。
バックパッカーだからといって、全員が格安ホステルに泊まるわけじゃない。好きにしていいんです。
南国のカンクンで最後の時間を過ごし、いよいよ帰国。
帰国便はグループのカップルと同じでしたが、ほとんど顔を合わせませんでした。
これまで色々な国へ旅してきましたが、いつも日本へ帰りたくなくてブルーになります。
現実に戻るのが嫌なのでしょうね。
ということは、私は現実を逃避するために旅しているのでしょうか?
また私は、世界のどこかに自分の拠り所を求めて旅しているのでしょうか?
まだ見ぬどこかに、自分の居場所がきっとある。
遠い世界のどこかに、宝物がきっとある。
当時は、そんな風に思っていました。
自分を変えたかったのです。
この度で学んだことは、どんなに遠くへ行ったところで「私」という意識は変わりません。
いままでも、これからも、私は悩み続けるし、自分を探し続けるでしょう。
不安や迷いは消えないし、どこかに何かを求めたくなってしまいます。
それでも旅は、自分が今まで持っていた固定概念を壊してくれる素晴らしいギフトです。
その土地や出会った人々と触れ合う中で、勝手に変容が起こっていきます。
それは特に旅から帰った後、時間が経ってから気付くことが多いです。
これまで包まれていた殻が破れ、「本当の自分」と出会った時、人は「自由」を感じます。
私は何だってできる。
何者にだってなれる。
私が望みさえすれば。
人生の道というのは、自分が決めた道を歩むことで「拓かれる」ものなのかもしれません。
自分で道を切り開き、未知を創造してゆく道のり。
ゴールにたどりつくことよりも、その道そのものを楽しむ事こそが、私たち人間に与えられた「経験する喜び」なのだと思います。
これから私たちは、どんな旅路を歩むのでしょうか。楽しみで仕方がありません。
成田空港に着いて、家に帰る途中、人や建物が「作り物のオモチャ」のように感じました。
「命の息吹」が感じられなかったのです。
ここには何もない。
この感覚はしばらくすると消えましたが、メキシコという大地と人が持っている生命エネルギーのようなものを感じていたのだと思います。
帰国から2週間の自宅隔離を終えて、私はヴィジョンで見た通り、沖縄に行くことに決めました。
再びカンクン、そして帰国へ
